
主催は、パイオニア株式会社ホームエンタテインメントビジネスグループのプロSV事業部。冒頭に、同社常務取締役の同グループ本部長・安田信治氏の
挨拶で始まり、続いて、同事業部の事業統括室長・川口洋氏より、
新製品開発のコンセプトの説明。
その後、いきなり、DJ AKiによる、DVJパフォーマンスが約20分行われた。

右がその時の写真。中央に、新製品のSVM-1000両サイドにDVJプレーヤーが合計3台。DJのバックには、手元を映すカメラマン。向かって左には、マスター出力されている映像モニターがDJに向けて設置してある。WOMBの大きなスクリーンには、向かって右に、マスター出力映像、左に、カメラマンの映像が映し出されており、DJが行っているプレイと、出力される映像を比べながら見れるように工夫してある。
正直、SVM-1000を使って、映像の何をどう操作して何をしているのか、また、必然性がよく分からなかった。なぜなら、写し出される映像は、抽象的なもので、もともと仕込んでおけば、別に4チャンネルの映像ミキサーであるSVM-1000を使わなくてもいいような内容だったし、また、現場のフロアの雰囲気で、映像を即興でコントロールしているとは思えなかった。一生懸命両手指を動かし忙しそうにしていることは分かった。素材映像を知っている人しか、このSVM-1000のパフォーマンスは楽しめないのでは、と正直思ってしまった。
そこで、DVJプレイは、まだ未知の世界なので、そのアート性や必然性を考えるのをやめ、新製品SVM-1000の機能を探るような見方に頭を切り替えてみた。すると、分かってきた。タッチパネルのすぐ左に入力されている、仕込まれた映像と音楽をメインにして、途中、別のチャンネルの映像と音楽をミックスしている。音でDJをし、映像もそれに伴い一緒にミックスされている。そして、時々、映像のエフェクトプレイを中央のタッチパネルで忙しく操作している。音のEQを操作すると、映像も変わっている。あくまでも、、音がメインで、映像はそれに付いてきているという印象でした。音の創造力と、映像の創造力の両方を兼ね備えたDJっているのだろうか?また、VJっているのだろうか?と思い、この怪物マシンSVM-1000を使いこなすアーチストは、映画監督できるぐらいのそうとうな人でないと難しいと思いました。
しかし、そんな風に考える自分の頭は、古くて固いのかとも思いました。タッチパネルに付く沢山の指紋と、レッドゾーンに入れすぎの音量、ハウリングしているマイクが、仕事柄、気になってしまいました。(曲がった性格ですみません。)
次に、SVM-1000のとても分かり易い機能説明が行われた。細かい内容の紹介は、省略し、ざっと憶えている範囲でまとめると、次の通りです。(来年1月ごろ発売で、価格は60万ぐらいとのこと)
1.今までは、2つの映像ミックスまでしか技術的に出来なかったが、新技術開発により、このSVM-1000世界初、4つの映像ミックスが可能になった。
2.映像と音を、シンクロさせてコントロールできる。
3.LCDタッチパネルで、映像エフェクトの即興プレイができる。
4.BPMに合わせた、自動映像エフェクト機能を搭載。(音についても当然搭載)
5.テキストデータの映像ミックスもでき、さまざまなエフェクトもかけられる。歌詞の決め台詞に合わせた定番演出が楽々できる。
6.USBメモリーやSDカードに保存された静止画であるJPGファイルを呼び出し、動画のようにエフェクトをかけることができる。(ローランドのビジュアルシンセサイザーCG-8のような機能)
7.SVM-1000はDJが使いやすいパネルレイアウトに、工夫されている。(DJミキサー風)
各機能やネーミング・レイアウト・自由度と定義のバランスなどに関して、将来のことも見据えて、そうとう細かいところまで考えられている。市場の意見をまとめるというよりも、世に無かったものだから、DVJが好きで好きでたまらない、勝手にどんどん開発し仕様を変えてしまうようなエンジニアが居ることが想像される。また、それを、作ってしまい、製品にしていまう企業の社内環境は素晴らしいと思います。新しいものが誕生しやすい環境がうらやましく思います。(だれかが、冷や汗かいているとは思いますが・・)
機能説明の後は、DJ BUZROCKによる、再び、DVJデモ。(左がその様子、約20分間)
SVM-1000の機能説明を受けた後なので、何をしているのか理解しやすかった。しかし、途中、同じ映像が何度か使われた。音は同じパターンを繰り返し聴いても飽きないが、映像は飽きやすいことに気付いた。(会場に居た某有名テクノDJも言っていました。)つまり、
DJが、音と同じ感覚で、映像をルーピングしてしまうと、音は飽きないが視覚的には、人間は飽きてしまうということ。同じビートでも、それにシンクして仕込む映像は、幾つものパターンをあらかじめ用意しておかないといけないのであろう。
映像は飽きたが、DJ BUZROCKのDJプレイは凄かった。(音に関して)かなり上手い!すばらしい本来のDJプレイでした。アッパレ!今度、機会があったら彼の普段のプレイを楽しみたいと思いました。
続いて、DJ田中知之による、音よりも割と映像寄りのDVJデモが、約20分行われた。最初、音が止まったので、あせった。(自分があせる必要はないが、このようなイベントの運営経験が多数あるので、スタッフの気持ちがわかります。)右の写真がその様子。
SVM-1000デモが終わったあと、彼がとてもいいことを言っていました。今回のデモは、自分のプロモーションDVDを使ったらしいが、そこにヒントがある。つまり、プロモーションDVDは、売り出したいから作るのであって、配布したものを、DVJという人物が使う事によって、プロモーションになるし、また、DVJにとっても、自由に使える素材が増えるのである。というのである。なるほどである。飛躍して考えると、プロモーションDVDは、アーチストや歌手だけではなく。自動車や家電、飲料、フード、レストランやショップ、もしかしたら政党なんかも、宣伝したい映像をDVJに配給することでお互いメリットが出るのかもしれない。それを商売にするDVJプレーヤーも出現するかもしれないし、また、広告代理店も絡んでくるかもしれない。思っても見なかった展開である。SVM-1000の違う側面での可能性だ!
一つ気になった点がある。彼のプレイは、もともとプロモDVDを使用したため、映像と音がきっちり合致されている素材なのである。よって、音と映像のタイミングが、やはり合っていない!音が遅れているので、特に、黒人が歌っているシーンは迫力に欠ける。そこで、自分の思いつきだがアイデアがひとつ・・・SVM-1000のマスター映像出力に、
ディレイタイムコントロールツマミを付けたらいいのではなかろうかと。リハーサルの時に、そのホールに合わせて、あらかじめ設定しておけばOKだ。もっと発展させると、幾つものスクリーンとスピーカーセットのホールを持つクラブや施設の場合、それぞれに、タイミングを合わせる必要があるので、
AVタイムアジャストボックスなる小さなモノがあれば便利かもしれない。それぞれ別の映像タイミング設定が可能になる。要するに音と映像の時間差を調整するボックス。もしかしたら、エフェクター的につかうパフォーマーも登場するかもしれない!
そして、最後に、来月発売予定(約7万円売価)のCDJ-400のデモをしながらの分かり易い説明が行われた。これも、詳細は省略し、まとめると次の通り。
1.トップパネル左上に、USB端子。フラッシュメモリーに記録されたMP3データをプレイできる。もちろん、HDDのMP3も再生可能。
2.CDJ-400は、専用コントロールディスクを使わずに、PCのDJソフトをコントロールできる。同社のソフトはもちろんの事、スクラッチライブもディスクを使わずにコントロール。MIDIコンにもなるので、他のそふとも使える。
3.さらに進んだスクラッチエフェクトがCDJ-400に搭載。アナログタンテでしか出来なかった
「スネーク」などの技がCDで出来てしまう。(パイオニアはBUBBLEと名づけている)しかも、いくつかあるエフェクターは、今は、PCソフトコントローラーモードの時できるものとできないものがあるが、将来的に、バージョンアップし、可能になるという。これは、画期的。
4.同社のソフトDJSを使う時は、オーディオインターフェイスがいらない。音は、USBを介してCDJ400に入り、同機からアナログ出力される。つまり、CDとPCを両方使用するとき、ケーブルの差し替えや、DJミキサー側のチャンネルセレクトの切替作業が不要。とてもスマートなCDJ-400!
5、大沢さんが喜びそうなロール機能。ダンスミュージックの基本である、4小節や8小節のひとかたまりでの進行を心配することなく、思う存分ロールプレイが出来るように、新しいループ機能が搭載されている。
けっこう重要!!
終了後、実際に目の前にすると、CDJ-400は小さい。また、SVM-1000は、でかくて迫力あります。

会場に設置されていた2つの新モデル!
会場には、多くの4つ打ち系のDJ達が足を運んでいた。また、クラブの機材担当者や、クラブのPA屋、機材の販売店担当者、報道関係者も。パイオニアということでは無く、新しいことをやっている点に、多くの人が魅力を感じていると思う。がんばれベスタクス!
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