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1.イントロダクション

 このページをご覧頂きありがとうございます。
あなたは、ベスタクスのカッティングマシンVRX-2000そのものか、または、弊社へのオリジナルレコード制作依頼の、どちらかに興味を持たれている方だと思います。
 前者の方は、高価商品のご購入前の情報として、また、購入後のオペレーティングで、本講習は役に立つと思います。後者の方は、何らかの理由で、アナログレコードに魅力を感じているとは思いますが、その制作プロセスの一部を垣間見る事で、ますます興味が湧き好きになり、あなたのクリエイティビィティをかきたてることが出来れば幸いです。オリジナルレコード制作のご依頼、または、カッティングマシンVRX-2000のご購入のお問い合わせを、お待ち申し上げます。

2.アナログレコードの特徴


 制作された楽曲は、その後、CDまたは、アナログレコードという形にするわけですが、それぞれの記録能力や特徴に合わせて音つくりをします。
 CDは、人間の一般的な可聴範囲と言われる20Hzから20kHzをフルに記録・再生(CDの規格がそうだから当たり前ですが)できますが、それに対してアナログレコードは、同じレベルで記録再生できるその範囲が狭く、それに合わせた音作りが必要となります。
 また、周波数特性だけでなく、縦のレンジ幅、つまり、0レベルで録音されている部分を音量を上げて再生したとき、「サーーーー」という微弱な音量の音が聞こえますが、この「サーーーー」を基本とした時、歪む寸前まで上げた音量までの差を比べた時、CDよりもアナログレコードの方が狭いのです。特に、強弱の音量が激しいピアノや、人の声、クラシック音楽などは、その縦の幅に入らないことが多い為、コンプレッサーなどのサウンドプロセッサーによる音の加工が必要です。しかし、その加工に秘密があります。アナログレコードの狭い周波数レンジや縦のレンジ幅内に、記録する音を収めようと、音職人が知恵と経験で音の加工をしているわけです。アナログレコードは、その神技ともいえる加工がされ、心地よい音になっているとも言えます。
 もう一つ大きな違いは、チャンネル間のセパレーション能力(一般的にクロストークと言います)です。現在の楽曲音源は、ほとんど2チャンネル(LとR)です。CDは、お互いに影響しあわないルールでデジタル信号としてディスクに記録されています。一方、アナログレコードは、一本の針で、レコード溝の2つの壁面からアナログ信号を拾いますので、クロストークがCDより悪いのです。しかし、このクロストークが、アナログらしい温かみある味を出しているとも言えます。一方CDは、LとRの極微小の位相をずらして、微妙な広がりをを表現したり、また、多くの音源の定位を細かく設定できたりします。同じ周波数帯域の複数の楽器を定位をずらすことでマスキングを防げたりします。それぞれに利点があります。
 このようにCDとアナログレコードは、基本的な録音再生能力が異なります。つまり、CDの音をそのまま、アナログレコードにカッティングしようとしても同じにはならないことをご理解下さい。

3.レコードの製造

 ビニールよりもやわらかく、カットしやすい性質のアセテート・ラッカーのディスクに、カッティングマシンを使ってカットし、それを原盤として型取りします。その後、スタンパーと呼ばれる機械にセットし、ビニール材料を一枚分づつを投げ込み上下で挟みます。その時、レーベルの紙も一緒にスタンプします。(レーベルの紙はレコード完成後に上から貼っているものではないのです。)スタンプされて出来上がった盤の周囲にはみ出た余計な部分を回転させながら削り取り、側面を整え、目視による最終チェックして出来上がりです。おおよその製造過程は以上ですが、実際には、更に深い技術的なノウハウや、この製造機械を操る職人的ノウハウがありますが、分かりやすく乱暴に表現しますと、タイヤキを焼くイメージです。

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